『マイティ・ソー(2011)』ネタバレあり イースターエッグ/解説『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』前のおさらいに
2019年4月26日に全米公開を控えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』に備えて。今までに公開されてきたMCU作品のイースターエッグを、20週に亘り一気におさらいしている当ブログ。
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当記事は『マイティ・ソー(2011)』を含む、MCU作品のネタバレを含んでいます。
MCU作品を全て鑑賞済みのうえ、読むことをお勧めします。
第4回の今回紹介するのは。
『マイティ・ソー(2011)』
ヘルメット
序盤でだけ被っていた羽根飾りのついたヘルメット。映画ではその後被ることは無いが、原作ではヘルメットを被っていることの方が多い。
本作より
原作より
MCUの原点とされている『アルティメッツ』ではソーはヘルメットを被っていない。このことから映画ではヘルメットを被っていない状態がデフォルトになったと考えられる。
原作コミックス『アルティメッツ』より
ちなみに、シリーズ3作目の『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』では別デザインの羽根飾りのついたヘルメットが登場する。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』
ウォーリアーズ・スリーとシフ
ソーと共に幾多の戦いを生き抜いてきた戦友。左からヴォルスタッグ、シフ、ファンドラル、ホーガン。
本作より
ヴォルスタッグを演じるレイ・スティーヴンソンは『パニッシャー:ウォー・ゾーン(2008)』でパニッシャー(フランク・キャッスル)を演じていた俳優だ。
『パニッシャー:ウォー・ゾーン(2008)』
ファンドラルを演じたジョシュア・ダラスは次作に当たる『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』では『ワンス・アポン・ア・タイム』の撮影のため降板。ファンドラルを演じたのは本作が最初で最後である。
今作でファンドラルを演じたジョシュア・ダラス
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』以降は『塔の上のラプンツェル』でフリンを演じたザッカリー・リーヴァイが演じることになった。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』からファンドラルを演じるザッカリー・リーヴァイ
ちなみにザッカリーは来年公開予定のDCコミックス原作の映画『シャザム!(2019)』で主人公シャザムを演じることが決定している。
『シャザム!(2019)』
宝物庫のアイテム
アスガルドの宝物庫に安置されていたアイテム。左からインフィニティ・ガントレット、生命と時間の石板、アガモットの眼、永延なる炎、ウォーロックの眼。
インフィニティ・ガントレット
インフィニティ・ストーンが全てはめ込まれた状態だが『マイティ・ソー/バトル・ロイヤル(2017)』でレプリカということが判明する。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』より
原作のインフィニティ・ガントレット
生命と時間の石板
原作の生命と時間の石板
アガモットの眼
『ドクター・ストレンジ(2016)』に登場したものとは形状が異なるが、これもレプリカと考えられる。
『ドクター・ストレンジ(2016)』のアガモットの眼
原作のアガモットの眼
延々なる炎
このアイテムも『マイティ・ソー/バトルロイヤル』で再登場。ヘラがフェンリルとアスガルド兵、ロキがサーターを蘇らせるのに使われた。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル』より
原作の永延の炎
ニューメキシコに落ちたムジョルニア
前作『アイアンマン2 (2010)』のポストクレジットシーンでニューメキシコに落ちクレーターを作ったムジョルニア。
今回のスタン・リーのカメオ出演はこのシーン。ムジョルニアに鎖を括り付けトラックで引き抜こうとした老人がスタン・リーだ。
このシーンにカメオ出演しているコミックアーティストはスタン・リーだけではない。ムジョルニアを一番最初に発見し持ち上げようとしたこの男性、原作コミック『Thor』のライターを2007年から2009年まで務めたマイケル・ストランジスキだ。
Thor(2007-2011)Vol.1
Journey Into Mystery
またこのニューメキシコのシーンで「Journey Into Mystery...」と書かれた看板が映る。『Journey Into Mystery.』とはソーが初めて登場したコミックスのタイトルだ。
『Journey Into Mystery#83 (1952)』
ガンマ線研究者
セルヴィグ博士がジェーン達に「知り合いのガンマ線研究者がS.H.I.E.L.D.と仕事をしている」と話すシーンがある。このガンマ線研究者とは『インクレディブル・ハルク(2008)』のブルース・バナーのことではないかと予想することができる。
デストロイヤー
アスガルドの宝物庫を襲撃したフロストジャイアント達を撃退。ソーの抹殺を狙うロキにより地球に送り込まれたがソーとウォーリアーズ・スリーによって破壊された。
また、デストロイヤーを見たS.H.I.E.L.D.隊員が「スタークの物か?」というシーンがある。
映画のその後を描く『アベンジャーズ:プレリュード』では破壊されたデストロイヤーはS.H.I.E.L.D.によって回収されたことが判明。『アベンジャーズ(2012)』でロキを撃退するためにコールソンが持ち出したデストロイヤーキャノンはデストロイヤーの技術を転用した武器だ。
『アベンジャーズ:プレリュード フューリーズ・ビッグウィーク』より
『アベンジャーズ(2012)』より
ドラマ『エージェント・オブ・シールド』にも登場
ジェスパー・シットウェル
本作で何度か映り込んでいたS.H.I.E.L.D.エージェント。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2015)』『エージェント・オブ・シールド』にも登場。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2015)』である事実が判明することになる。
本作より
『アベンジャーズ(2012)』より
ドナルド・ブレイク
ジェーンがソーに貸した昔交際していた男性の着ていた服。そこに貼り付けてあったネームタグに書かれた名前。ドナルド・ブレイクとは原作でソーが人間界で転生した際の名前だ。原作のソーは神の姿とこのドナルドの姿を使い分けていた。
本作より
偽造IDもドナルド・ブレイク名義
原作より
ドナルド・ブレイクの姿の時は右足に生まれつき障害を持っているのでムジョルニアを杖に変化させて持ち歩いている。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』でムジョルニアを傘に変化させていたのはこれに対するオマージュと考えられる。
ホークアイ
アベンジャーズのメンバー、ホークアイは本作で初登場。しかしノンクレジットでの登場だったためファンは武器の弓矢からホークアイだと予想するしかなかった。
本作より
ユグドラシル
ソーはジェーンにこの世界はユグドラシルと呼ばれる世界樹の幹と枝であり9つの世界が存在すると説明する。
本作より
9つの世界
アスガルド
神々の世界、ソーたちがいたのはここ。
ミッドガルド
我々が生きる世界。ソーはオーディンの怒りを買いこの世界に追放された。
ヨトゥンヘイム
フロストジャイアントの住む世界。
ヴァナヘイム
ウォーリアーズ・スリーのホーガンの故郷である世界。次回作『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』の序盤に登場。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』より
スヴァルトアールヴヘイム
ダークエルフの住む世界。こちらも次回作に登場。
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』より
ニヴルヘイム
死者の世界シリーズ三作目『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』に登場したヘル(地獄)がMCUにおけるニヴルヘイムではないかという指摘がある。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』より
ムスペルヘイム
炎の悪魔が住む世界。こちら『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』に登場。スルトが治めている。『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2014)』でも9つの世界が直列するシーンで一瞬だけ登場。
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』より
ニダベリア
鍛冶屋の種族、ドワーフの住む世界。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』で登場。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』
アールヴヘイム
ライトエルフの住む世界。MCUでは未登場。
原作のアールヴヘイム
ポスト・クレジットシーン
ジェーンの同僚であるセルヴィグ博士にフューリーが四次元キューブの研究を依頼する。しかし博士は既にこの時ロキに洗脳された状態であり『アベンジャーズ(2012)』につながる伏線になっている。
本作より
テッセラクト(四次元キューブ)
青白く輝く立方体の形をしたインフィニティ・ストーンのうちの一つ。『アイアンマン2 (2010)』でトニー・スタークの父、ハワードが研究していたことが明らかになった他『キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー(2011)』『アベンジャーズ(2012)』でも重要な役割を果たす。
次回予告
次回解説するのは
『キャップテン・アメリカ/ザ・ファーストアベンジャー(2011)』
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