『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』ネタバレあり イースターエッグ/解説『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』前のおさらいに
2019年4月26日に全米公開を控えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』に備えて。今までに公開されてきたMCU作品のイースターエッグを、20週に亘り一気におさらいしている当ブログ。
前回の記事
当記事は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』及び、MCU作品のネタバレを含んでいます。
MCU作品を全て鑑賞済みのうえ、読むことをお勧めします。
記念すべき第10回の今回紹介するのはこの作品
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』
ピーター・クイル(スターロード)
自称宇宙一のトレジャー・ハンター。1988年にヨンドゥ率いるラヴェジャーズによって誘拐された。
本作のスターロード
原作初期のスターロード
原作の近年のスターロード
ガモーラ
サノスの養女で暗殺者。ゼン・フーベリ人の最後の一人と書かれているが、これは間違いである。原作ではゼン・フーベリ人は全滅させられたがMCUではサノスによって半数が虐殺されたことが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』で描かれた。
本作のガモーラ
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』
ドラックス・ザ・デストロイヤー
妻子を殺したロナンに復讐を誓う怪力の戦士。
原作でのドラックス元はアーサー・ダグラスという地球人であった。
家族でドライブ中だった車をサノスによって攻撃され彼と妻は死亡。クロノスという宇宙超存在によってドラックスと呼ばれる人造戦士に魂を移され復活した。
また、『Annihilation(2009)』にてサノスの心臓を抉り取り、ついにその使命を果たした。
ちなみに、サノスの攻撃をかろうじて生き残った娘はサノスの父であるメンターのもとで育てられテレパスであるムーンドラゴンとなった。
本作のドラックス
原作のドラックス・ザ・デストロイヤー
原作のアーサー・ダグラスとその家族
『Annihilation(2009)』より
原作のムーンドラゴン
ロケット
遺伝子操作されたアライグマ。武器やガジェットに精通している。
データにはハーフ・ワールド出身と書かれているがこれは原作通りの設定である。原作に登場するハーフ・ワールドとは、退化した人類と高知能な動物と人型アンドロイドとが住む惑星である。
また、仲間の欄にグルートとライラと書かれている。ライラとはロケットと同じくハーフ・ワールド出身の知性を持ったカワウソでロケットの元恋人である。
ちなみにモーションキャプチャーでロケットを演じているのはブラッドリー・クーパーである。
本作のロケット
原作のロケット
原作のハーフ・ワールド
原作のライラ
グルート
木の人型宇宙人でグルートの相棒。
出身地が"X"となっているが、これは原作でのグルートの出身地であるプラネットXのことである。
原作でも「I am Groot.(私はグルート)」としか話せない設定は同じだが、実は登場初期の頃は普通に言葉を話せていた。
ちなみにモーションキャプチャーでグルートを演じているのはヴィン・ディーゼル。ヴィン・ディーゼルは来年公開のヴァリアントコミックス原作映画『ブラッド・ショット』で主人公のブラッドショットを演じることが決定している。
本作のグルート
原作のグルート
ヴィン・ディーゼルとグルート
原作のブラッド・ショット
ヨンドゥ・ウドンタ
ラヴェジャーズのリーダーでありクイルを地球から誘拐した張本人。
ヨンドゥは戦闘民族ケンタウリIV人の最後の生き残りである。ヨンドゥ以外のケンタウリIV人はバドゥーン人によって滅ぼされた。
原作のケンタウリIV人の特徴は青い肌と赤いモヒカンだが、MCUのヨンドゥのモヒカンは着脱可能であり、ヤカの弓という遠隔操作可能な武器のアンテナの役割を果たしている。本作で装着しているモヒカン(フィン)は小型だが次回作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』ではプロトタイプのフィンとして原作のモヒカンに近いデザインのものが登場する。
ちなみに原作でのヨンドゥはEarth-691と呼ばれる別次元の西暦3000のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、別名ガーディアンズ3000のメンバーの一人である。ガーディアンズ3000は初代ラヴェジャーズとして次回作ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』にて登場。ヨンドゥもメンバーだったことが明かされる。
本作のヨンドゥ・ウドンタ
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』より
原作のヨンドゥ
原作のバドゥーン人
Earth-691のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ガーディアンズ3000
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』の初代ラヴェジャーズ
ロナン
ロナン・ジ・アキューザーと呼ばれるクリー帝国の法執行人。コズミックロッドと呼ばれるスレッジハンマー状の武器を持つ。
ヴィランではあるがクリー帝国の平和を第一と考えており、利害が一致すればヒーローとも共闘する。
本作ではドラックスの妻子を殺害したことになっているが彼曰く「記憶にない」とのこと。サイコである。
来年公開の『キャプテン・マーベル』にも再登場することが決定している。
本作のロナン
『キャプテン・マーベル(2019)』のロナン
原作のロナン
ネビュラ
サノスの養女でありガモーラの義妹。 姉のガモーラと共にサノスによって暗殺術を教え込まれたが、過酷な訓練によって全身を負傷しておりサイボーグ化を施している。
原作ではサノスに反旗を翻しインフィニティガントレットを手にしたことがある。
本作のネビュラ
原作のネビュラ
クイルの家族
本作でピーター・クイルの母メレディス・クイルを演じたローラ・ハドックは、同役で次回作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』に若い頃の姿で再登場する他『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011)』にキャプテンのファンとして登場。
また、クイルの祖父を演じたグレッグ・ヘンリーは『スリザー(2006)』や『スーパー!(2010)』など、本作の監督であるジェイムズ・ガンの作品ではお馴染みの俳優である。
本作のローラ・ハドック(メレディス・クイル)
次回作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』のローラ・ハドック(若い頃のメレディス・クイル)
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011)』より
本作のグレッグ・ヘンリー(クイルの祖父)
『スリザー(2006)』のグレッグ・ヘンリー
惑星モラグ
映画序盤、スターロードがオーブを盗み出そうとしていた惑星。モラグとは原作コミックスに登場するクリー族の元リーダーの名前に由来する。
本作のモラグ
原作のモラグ
Dr.ヴォン・スピアーズ
惑星モラグでスターロードが映し出したホログラムの犬は、本作の監督ジェームズ・ガンの愛犬Dr.ヴァン・スピアーズである。
本作より
ジェームズ・ガン監督とDr.ヴォン・スピアーズ
コルビナイト人
惑星モラグで馬のような骸骨が出てくるが、これは原作に登場するコルビナイト人のものではないかと言われている。
本作より
原作のコルビナイト人
ザンダー星
ノバ帝国の首都惑星であり非常に高度に発展した文明を有する。人間によく似た外見をしたザンダー星人、ピンクの肌をしたクリロア人、レイナー人など多種多様な種族が住んでいる。
原作のザンダー星はドームに覆われた四つの大陸がそれぞれチューブで接続された、コロニーが他の惑星である。
本作のザンダー星
原作のザンダー星
ノバ軍(ノヴァ・コーズ)
ザンダー星を中心としたノバ帝国の治安維持を目的とした軍隊。主にザンダー星人によって構成されている。
原作では、本作のノバ軍にあたるノヴァ・コーズと呼ばれる部隊が存在する。ノヴァ・コーズは様々な種族の宇宙人によって構成されている。
また、ノヴァ・コーズのメンバーは母性であるザンダー星のマザーコンピューターである"ワールドマインド"からノヴァ・フォースと呼ばれるパワーの供給を受けている。
また、ノヴァ・コーズにはコーズマン、ミレニアン、デナリアン、センチュリオン、プライムと呼ばれる階級が存在し階級が高くなるほどワールドマインドから供給されるノヴァ・フォースの量が上昇し、飛行能力やエネルギーブラストの照射などが可能になる。
ちなみに、ワールドマインドには歴代のノヴァ・コーズ隊員やザンダー星人達の知識(肉体から切除された脳みそが直接接続されている)を蓄積した意志を持った、バイオスーパーコンピューターである。
本作のノバ軍
原作のノヴァ・コーズ
原作のワールドマインド
ローマン・デイ
ザンダー星人のノバ軍の将校。ローマンとは階級名であり原作におけるミレニアンに当たると考えられる。度々連行されてくるクイルとは顔見知りであり、彼に早く更生するように説得している。
原作でのローマン・デイは地球人のリチャード・ライダーにノヴァ・フォースを与え地球人初のノヴァとして覚醒するきっかけを与えたキャラクターである。
本作のローマン・デイ
原作のローマンデイ
ガーサン・サアル
ローマン・デイの腹心の部下。
原作でのガーサン・サアルは、ワールドマインドに蓄積されたノヴァ・フォースの大半を吸収し最強のノヴァ・コーズ、スーパー・ノヴァとして覚醒したが、その強大なパワーをコントロールすることができず精神が崩壊、アベンジャーズのヴィランとなった。
ちなみにガーサン・サアルを演じたピーター・セラフィノウィッツはAmazonプライムで配信中のドラマ『The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー』で主人公のヒーロー、ティックを演じている。
本作のガーサン・サアル
原作のガーサン・サアル(スーパー・ノヴァ)
ピーター・セラフィノウィッツ(お茶目)
ドラマ『The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー』より
今回のスタン・リー
今回のスタン・リーはザンダー星で美女をナンパしている。ちなみに、よく見ると顔の横にスタン・リーの決まり文句である"Excesior!"(向上せよ!)と書かれている。
本作より
マー・ヴェル(キャプテン・マーベル)
ザンダー星のノヴァ軍基地でデスクに映し出されているホログラムは初代キャプテン・マーベルでクリー人のマー・ヴェルではないか、と言われている。
原作のマー・ヴェルは映画『キャプテン・マーベル』の主人公である二代目キャプテン・マーベル(元はミズ・マーベルという名前で活躍していた)であるキャロル・ダンバースの夫でもある。
本作より
原作のマー・ヴェル(初代キャプテン・マーベル)
ザ・ブローカー
ザンダー星でクイルがオーブを売ろうとしていた質屋。原作では奴隷売買を商売とする非常にマイナーなヴィランである。
本作のザ・ブローカー
原作のザ・ブローカー
ミラノ号
ガーディアンズの宇宙船ミラノ号の名前の由来は俳優で歌手のアリッサ・ミラノである。クイルがアリッサ・ミラノのファンという設定である。
本作のミラノ号
ベリート
ミラノ号に乗っていたことをクイルに忘れられていたクリロア人。ちなみに、彼女が着ているTシャツは幼少期のクイルがラヴェジャーズに誘拐された時に着ていたものである。
原作でのベリートはクリロア星では有名な映画監督である。ハルクを題材とした映画を監督したこともある。
本作のベリート
幼少期のクイル
原作のベリート
原作より
ジェームズ・ガン監督のカメオ出演
本作にはガン監督自身がサカー人兵の一人としてカメオ出演している。
ガン監督の演じるサカー人兵
ロブ・ゾンビ
ラヴェジャーズの戦艦エレクター号のコンピュータの声でカメオ出演しているのは映画監督であり音楽家であるロブ・ゾンビである。
ガン監督とロブ・ゾンビ
テイラー・ベイツ
ジェームズ・ガンやロブ・ゾンビの監督する作品の音楽を手掛けるプロデューサーであるテイラー・ベイツはラヴェジャーズのパイロットとしてカメオ出演している。
ラヴェジャーズのパイロットを演じるテイラー・ベイツ(画像中央)
テイラー・ベイツ
ロイド・カウフマン
低予算B級映画を多く制作している映画会社トロマ・エンターテインメントの創設者ロイド・カウフマンがキルン刑務所の囚人の一人としてカメオ出演している。
本作の監督であるジェームズ・ガンはトロマ・エンターテインメント出身であり、その恩返しとしてロイドを本作に出演させたのだろう。
ガン監督とロイド・カウフマン
ネイサン・フィリオン
青い肌の大柄の囚人の声を演じたのはネイサン・フィリオン。アニメ版グリーンランタンの声やジェームズ・ガン監督の『スーパー!(2010)』でホーリー・アベンジャーを演じていた俳優である。次回作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』ではワンダーマンを演じたらしいが出演シーンは本編では全てカットされた。
本作より
『スーパー!』よりホーリー・アベンジャー(画像中央)
原作のワンダーマン
コレクター
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』のポスト・クレジットシーンに登場した貴重なものに対して異常な執着心を持った収集家。
クイル達にオーブはインフィニティ・ストーンの一つであるパワーストーンであること。世界には6つのインフィニティ・ストーンが存在することを教えた。
ちなみに彼は『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』登場するグランドマスターの兄弟である。
本作のコレクター
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』のコレクター
原作のコレクター
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』のグランドマスター
インフィニティ・ストーンの一覧
セレスティアルズ
コレクターがクイル達に見せた映像の中に写っているのは、セレスティアルズと呼ばれる体調が600mを超える超存在である。また、この映像でセレスティアルがパワーストーンの力を使い滅ぼしている惑星は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』にも登場したサノスの故郷であるタイタンではないか、という噂がある。
本作のセレスティアルズ
原作のセレスティアルズ
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』のタイタン
ノーウェア
上記のセレスティアルズの一人エソン・ザ・サーチャーの死骸を利用したコロニーである。死骸を採掘し資源として利用しているほかコロニー内には、居住区、闇市、カジノ、コレクターの保管庫などが存在する。
本作のノーウェア
原作のノーウェア
コレクターのコレクション
コレクターのコレクションは貴重なアイテムや財宝に限らず、生物なども収集している。
・チタウリ
『アベンジャーズ(2012)』に登場した、NYに襲来した侵略宇宙人。
本作のチタウリ
『アベンジャーズ(2012)』のチタウリ
・フロスト・ジャイアント
『マイティ・ソー(2011)』に登場した、ヨトゥンヘイムに住む巨人族である。
本作より
『マイティ・ソー(2011)』より
・ダーク・エルフ
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』に登場した、スヴァルトアールヴヘイムに住む種族。
本作のダーク・エルフ
『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』のダーク・エルフ
・コスモ
旧ソ連が宇宙開発実験で宇宙船に乗せ地球外に飛ばした犬であるが高知能でありテレパシーによって会話をすることができる。
本作のコスモ
原作のコスモ
・ベータ・レイ・ビル
こちらに背を向けて座っているのは、上記のコルビナイト人であるベータ・レイ・ビルというキャラクターではないか、と言われている。
ベータ・レイ・ビルとは原作に登場するソーの義兄弟である。ソーを二度負かしたが命を奪うことを拒み、その高潔さをオーディンに認められ、ムジョルニアと同等の力を持つストームブレイカーを与えられた。
ちなみにベータ・レイ・ビルは『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』でグランドマスターの塔のオブジェとして登場するためMCUにも存在ことが確定している。コレクターとグランドマスターは兄弟であるため、この倉庫にいるのがベータ・レイ・ビルだとしたら、グランドマスターのバトルロイヤルに出場していたベータ・レイ・ビルをコレクターが譲り受けたと考えることができる。
本作より
原作のベータ・レイ・ビル
『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』より
・スラッグス
ジェームズ・ガンが監督した映画『スリザー(2006)』寄生生物である。
本作のスラッグス
・ハワード・ザ・ダック
人語を話すスーツを着たアヒルはハワード・ザ・ダックと呼ばれるキャラクターである。
次回作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』にも登場。
ちなみに『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀(1986)』として以前にも実写化されている。
本作のハワード・ザ・ダック
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』
『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀(1986)』より
原作のハワード・ザ・ダック(どう見てもドナルドダックである…)
次回予告
次回紹介するのは
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015)』
次回もお楽しみに。