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『マイティ・ソー/バトルロイヤル(2017)』ネタバレあり イースターエッグ/解説『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』前のおさらいに

 2019年4月26日に全米公開を控えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』に備えて。今までに公開されてきたMCU作品のイースターエッグを、20週に亘り一気におさらいしている当ブログ。

 

前回の記事


 

 

 

 

   

当記事は『マイティ・ソー バトルロイヤル(2017)』及び、MCU作品のネタバレを含んでいます。

MCU作品を全て鑑賞済みのうえ、読むことをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回紹介する作品は

 

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017)』

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スルト

 前作『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』でも登場した炎の悪魔の世界"ムスペルヘイム"の王。

 一作目『マイティ・ソー(2011)』でアスガルドの宝物庫に安置されていた"永遠なる炎"はスルトの力の源であり、本作ではそれが奪われた状態であり本来のパワーを発揮できず弱体化している。

 本作終盤、ロキによって永遠なる炎によって復活させられ本来のパワーを取り戻す。

 

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本作のスルト(弱体化した姿)

 

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本作より、永遠なる炎でスルトを復活させるロキ。

 

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本作より、永遠なる炎によって本来の強さで復活したスルト

 

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原作のスルトと永遠なる炎

 

 ちなみに、本作でスルトモーションキャプチャと声を演じているクランシー・ブラウンは、MARVELのドラマ『デアデビル』シーズン2と『パニッシャー』シーズン1でブラック・スミス(レイ・スクーノヴァ)。DCコミックスの映画『グリーンランタン(2011)』ではパララックス。ドラマ『THE FlASH/フラッシュ』シーズン3 エピソード13ではゴリラ・グラッドの声を演じている俳優である。

 

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デアデビル』シーズン2のレイ・スクーノヴァ

 

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『グリーンランタン(2011)』のパララックス

 

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ドラマ『THE FLASH/フラッシュ』のゴリラ・グラッドとフラッシュ

 

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クランシー・ブラウン

 

ルーク・ヘムズワースとマット・デイモン

 アスガルドにて行われていた演劇でソーを演じていたのはソーの俳優であるクリス・ヘムズワースの実の兄であるルーク・ヘムズワース。ロキを演じているのはマット・デイモンである。

 

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本作より

 

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左から次男のクリス、長男のルーク、三男のリアム

 

 ちなみにこの演劇の元になっているのは前作『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』の終盤、スヴァルトヘイムにてマレキスにロキが刺され戦死を遂げるシーンである。

 また、このシーンでマットデイモン演じるロキが「兄上(ソー)を魔法でカエルに変えてしまったことを謝りたい」というセリフを言うがこれは原作の"Thor #364"での出来事へのオマージュである。

 また、原作にはソーによってムジョルニアの力を分け与えられたカエルのソーロッグというキャラクターも存在する。

 

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本作より

 

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マイティ・ソー/ダークワールド(2013)』より

 

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"Thor #364"より

 

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原作のソーロッグ(ソーではない)

 

ドクター・ストレンジ

 ソーとロキは父親であるオーディンの居場所を知るためにドクター・ストレンジの元を訪ねる。

 ちなみに、一連のシーンの一部は『ドクター・ストレンジ(2016)』のポストクレジットシーンと同じ映像が使われている。

 

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本作より

 

グランドマスター

 惑星サカールに初めて降り立ったとされる天界人。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)』に登場したコレクターの兄である。

 また、カリフォルニアディズニーパークのガーディアンズのアトラクション内には二人が写った写真が飾られている。

 

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本作のグランドマスター

 

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原作のグランドマスター

 

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MCUのコレクター

 

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原作のコレクター

 

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カリフォルニアディズニーパークのガーディアンズのアトラクションより

 

コンテスト・オブ・チャンピオンズ

 グランドマスターの主催するバトルロイヤル。

 原作では1982年にグランドマスターと死の女神デスによって同名のゲームが開催され、その後も1999年と2015年の二度行われた。

 

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本作より

 

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"Contest of Champions (1982)"

 

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"Contest of Champions II (1999)"

 

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"Contest of Champions:Secret Wars (2015)"

 

サカール

 グランドマスターの統治する惑星。彼によって捕虜となった様々な人種の宇宙人たちによるバトルロイヤル"コンテスト・オブ・チャンピオンズ"が行われている。

 ちなみに、サカールは原作コミックス"The Incredible Hulk"の#92から95にかけて連載されたイベント"Planet Hulk"にて舞台となった惑星である。

 

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本作のサカール

 

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原作コミックス"The Incredible Hulk #92 Planet Hulk Part 4of1"

 

グランドマスターのタワー

 サカールのグランドマスターのタワーには、コンテスト・オブ・チャンピオンズの歴代チャンピオンと思われるオブジェが外壁に飾られている。

 中央は現チャンピオンであるハルク。他の顔は時計回りにアレス、バイビースト、マン・シング、ダーク・クロウラー、ベータレイビルである。

 

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本作より

 

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原作のアレス(右上の顔)

 

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原作のバイ・ビースト(右下の顔)

 

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原作のマン・シング(下の顔)

 

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原作のダーク・クロウラー(左下の顔)

 

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原作のベータレイビル(左上の顔)

 

 ちなみにマン・シングとベータレイビルは以前からその存在が既に確認されている。

 

今回のスタン・リー

 今回のスタンリーはサカールの理髪師として登場。

 

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本作より

 


ヘルメット

 コンテスト・オブ・チャンピオンズに出場する際にヘルメットを被っていたが、これは原作コミックスでソーがヘルメットを被っていることに対するオマージュである。

 また一作目『マイティ・ソー(2011)』でも羽飾りのついたヘルメットを被っていた。

  MCUの原案とされている『アルティメッツ』ではソーはヘルメットを被っていない。このことから映画ではヘルメットを被っていない状態がデフォルトになったと考えられる。

 

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本作より

 

f:id:fuminnw:20181002191541p:plainマイティ・ソー(2011)』より

 

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原作より

 

 

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原作コミックス『アルティメッツ』より

 

ハルクの鎧

  コンテスト・オブ・チャンピオンズでハルクは鎧を身にまとっているがこれは原作コミックス"Planet Hulk"の際のハルクの格好をオマージュしたものである。

 

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本作より

 

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原作より

 

ジャック・カービィ

 コンテスト・オブ・チャンピオンズの観戦室の壁はマーベルのアーティスト、ジャック・カービィのアートをサンプリングしたものとなっている。

 

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本作より

 

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サンプリング元となったジャック・カービィのアート

 

アベンジャーズ(2012)』オマージュ

 ハルクがソーを振り回し地面に叩きつけるシーンは『アベンジャーズ(2012)』でハルクがロキを振り回し地面に叩きつけたシーンのオマージュである。

 

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本作より

 

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アベンジャーズ(2012)』より

 

 ヴァルキリー

 アスガルドの女戦士の一族"ヴァルキリー"の唯一の生き残り。本名はブリュンヒルデ。"スクラッパー142"という名前の由来はヴァルキリーとハルクが初共演した原作コミックスの"Hulk #142"から。

 

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本作のヴァルキリー(ブリュンヒルデ)

 

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原作のヴァルキリー

 

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"Hulk #142"

 

コーグとミーク

 サカールでグランドマスターの奴隷となっていた異星人。

 コーグは『マイティ・ソー/ダーク・ワールド(2013)』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)』にも登場したクロナン人。演じているのは本作の監督であるタイカ・ワイティティである。

 この二人は本作の原案の一つである"Planet Hulk"にも登場するキャラクターである。

 

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本作のコーグとミーク

 

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原作のコーグ

 

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原作のミーク

 

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タイカ・ワイティティ監督

 

インフィニティ・ガントレット

 一作目『マイティ・ソー(2011)』からアスガルドの宝物庫に安置されていたインフィニティ・ガントレットだが本作でヘラによって偽物であることが明かされた。

 

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本作より

 

f:id:fuminnw:20190110114121p:plainマイティ・ソー(2011)』より

 

ポストクレジットシーン

 本作のエンドクレジット中の映像は、永遠なる炎で復活したスルトによって崩壊するアスガルドからソー達が宇宙船ステイツマンに乗って脱出するというシーンだ。

 そして宇宙を航行するステイツマンの前にサノスの乗る宇宙船サンクチュアリIIが現れて映像は終わる。

 

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本作より

 

次回予告

 

 次回紹介する作品は

 

『ブラック・パンサー(2018)』

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次回もお楽しみに。