『インクレディブル・ハルク(2008)』ネタバレあり イースターエッグ/解説『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』前のおさらいに
2019年4月26日に公開を控えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』に向け、今までに公開されてきたMCU作品のイースターエッグを20週に亘り一気におさらいしている本ブログ。
前回の記事
当記事は『インクレディブル・ハルク(2008)』を含む、MCU作品のネタバレを含んでいます。
MCU作品を全て鑑賞済みのうえ、読むことをお勧めします。
第二回の今回紹介するのは
『インクレディブル・ハルク(2008)』
超人ハルク(1977)
1977年から放送が開始されたテレビドラマ『超人ハルク』のオマージュが本作にはたびたび登場する。
右が『超人ハルク(1977)』左が『インクレディブル・ハルク(2008)』
『超人ハルク』では主人公の名前はブルース・バナーではなくデイヴィッド・バナーであり、この名前が本作ではバナーが隠居生活をしていた時の偽名として登場する。
大学の警備員を演じているのは『超人ハルク(1977)』でハルクを演じたルー・フェリグノだ。『ハルク(2003)』でも警備員を演じていた。また、今作を含め『アベンジャーズ』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』やアニメ版でもハルクの声は全て彼が演じている。
本作のルー・フェリグノ
『超人ハルク(1977)』のハルク(ルー・フェリグノ)
スタークインダストリーズ
劇中に登場する音波兵器やロケットランチャーなどはスタークインダストリーズ製である。
ちなみにこの音波兵器は小型化され『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)』のウォーマシンMk-IIIの装備にも応用されている。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)』のウォーマシンMk-III
ニック・フューリー
前作『アイアンマン(2008)』のポストクレジットシーンで登場したS.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリーの名前が確認できる。
『アイアンマン(2008)』から『アベンジャーズ(2012)』までの間にS.H.I.E.L.D.がアベンジャーズ結成のために行っていた活動を描いたコミック『アベンジャーズ:プレリュード フューリーズ・ビッグウィーク』でハルクとアボミネーションのハーレムでの決戦にブラックウィドウが派遣されていた、という描写がある。これはその際に作成された資料だろう。
またS.H.I.E.L.D.はMr.グリーン(ブルース・バナー)とブルー(サミュエル・スターンズ博士)のメールを監視していたことが後に判明する。
ドク・サムスン
ドク・サムスンとはハルク同様にガンマ線実験によって超人的な怪力を手に入れたキャラクターだ。
原作のドム・サクソン
リック・ジョーンズ
原作ではガンマ線の実験区域にいた彼をかばい、ブルース・バナーはガンマ線を浴びハルクになってしまう。
原作のリック・ジョーンズ
一時期キャプテン・アメリカに弟子入りしトレーニングを受けサイドキックであるバッキーを襲名していた時期がある。
リック・ジョーンズは後にハルクの亜種、A-BOM(アトミックボム)に変身してしまう。
原作のA-BOM
ウェポン・プラス計画
ブルース・バナー博士が研究していた実験はウェポン・プラス計画と呼ばれており『キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー(2012)』でスティーブ・ロジャースを超人化させキャプテン・アメリカにしたスーパーソルジャー計画の再現実験である。
タンクに描かれているラインスタイン博士とは、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』に登場したスーパーソルジャー計画の責任者エイブラハム・アースキン博士の別名だ。
本作より
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のアースキン博士
ちなみに原作では最初のスーパーソルジャーであるキャプテン・アメリカがウェポンI(ワン)、10番目の被験体であるウルヴァリンがウェポンX(ローマ数字の10)である。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』ではウェイド・ウィルソン(デッド・プール)がウェポンXI(イレブン)である。
サンダーボルト・ロス将軍
米軍将校であるロス将軍は本作以降もMCU作品に度々登場し『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では国務長官として登場。ソコヴィア協定への署名を推し進める。
本作より
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)』より
原作ではロス将軍は後にレッドハルクという赤いハルクに変身する。レッドハルクはハルクと違い理性が安定しており、戦術的思考に非常に長けている。
原作のレッドハルク
またロス将軍とエミル・ブロンスキーが面会するシーンで、将軍の部屋の壁によく見るとキャプテン・アメリカの絵が飾れている。
本作より
ベティ・ロス
ロス将軍の娘でありブルース・バナーの恋人。
本作より
原作ではハルクから発せられるガンマ線で被爆して死亡。その後、改造を施されレッド・シーハルクとして復活した。
原作のレッド・シーハルク
サミュエル・スターンズ博士
ブルース・バナーがハルク化を止めるための治療に協力をしていた生物学者。
血液サンプルが額の傷から混入し頭部が肥大化。その後、どうなったかは描かれなかったが、その姿が博士が原作でガンマ線実験で変身するリーダーというキャラクターに酷似している。
本作より
原作のリーダー
カルバー大学
ハルクとエミル・ブロンスキーが対決したカルバー大学は『マイティ・ソー(2011)』に登場するジェーン・フォスターとエリック・セルヴィグ博士の勤めている大学である。
『マイティ・ソー(2011)』のジェーン・フォスター
エリック・セルヴィグ博士
ジム・ウィルソンとジャック・マクギー
ハルクとエミルの対決を近くで見ていた学生達。
ジム・ウィルソンは原作に登場するハルクのサイドキックだったことのある少年だ。
ジャック・マクギーとはドラマ『超人ハルク』に登場した新聞記者だ。
今回のスタンリー
今回のスタンリーはブルース・バナーの血液が混入したピンゴ・ドセというガラナソーダを飲んでしまう。
本作より
ちなみにこのピンゴ・ドセというガラナソーダの広告が『アントマン(2015)』の劇中に登場する。
『アントマン(2015)』より
ポストクレジットシーン
今作のエンドロール後のおまけシーンではトニー・スタークが登場。酒場で焼け酒をするロスにアベンジャーズ計画が進行中であることをほのめかす。
特典映像
本作のDVDに収録されている別バージョンのオープニング映像には氷漬けになったキャプテン・アメリカが映っている。
拡大
次回予告
次回解説するのは
『アイアンマン2 (2008)』
次の記事